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プロダクトデザイナーから見た「デザインプロセス」について(その2) [問題意識]

ボールを受け取った瞬間に、ゴールのイメージが浮かんでいる…。サッカーであれば、今日のエジプト戦での大久保選手の1点目がそうだったのかもしれません。穫れたてな新鮮な食材を前にした途端、素材の持ち味を活かすメニューがイメージできるシェフも、同様です。
では、彼らの「ゴールめがけてキックする」や「食材を活かして調理する」は、それらが最終目標だったんでしょうか?。これは(あたりまえですが)NOです。なぜなら、それではただの自己満足にしかならないし、それではプロとして成立しないからです。「プロ」として何かを提供する目的は、意識する、しないに係わらず、提供した行動の延長線上にある、オーディエンスやゲストとの「喜び」の共有に他なりません。それなくしては、行動のためのモチベーションさえ、立上がらないでしょう。

彼らのファンタスティックな行動は、流れるような「シーケンス」が支えています。「シーケンス」の意味は、連続して起こる順序/あらかじめ設定しておく動作の順序/一続きのシーンによって構成されるストーリー展開上の一つのまとまり等々です。
彼らには、これらの「流れ」が、その多彩なバリエーションとともに身体に刻まれています。どう作るかの情報が、テキストでなく、筋肉のコントロールの加減と共に…です。基礎技術の上に、更に積み重ねた応用可能な技術の集積がプロセスとして繋がっているからこそ、イメージが具現化できるのだと思います。ましてや、この喩えで登場するのは、一人の人間の中で起こっている出来事なので、判断も瞬時です。それが気持ちいいんですね。迷ってたら繋がっていかないですから。

さて…。翻って「商品開発」の場面はどうでしょうか。こういう事例のようにできたら、さぞ素晴らしことですが、なかなかそうなっていきません。もちろん、個人と組織、要素はかなり違いますが、理想を掲げるとすれば、このようなプレイだと思いませんか?。
このようなことから、商品開発やデザイン開発のプロセスを見直してみようと思っています。


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