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気になった記事[080720〜0726/My nifty clipより] [ウォッチング]

今週気になった記事。
伝統工芸は100年後も生きる資源:NBonline(by 若井 浩子さん)
『…(略)…現在、ファニーの手紙の翌年の1880年に発足した「フィンランド工芸友の会」は、そのドメスティックな社名に似合わず、先駆的で洗練された手工芸を扱う会社としてヘルシンキを拠点に活動の幅を広げ、世界中に伝統工芸の魅力を伝えている』…という、書出しから、「ルイユ・ラグ製作キット」という80年近い歴史を持つ商品の成り立ちと、その時代背景、関連についても紹介されている4ページに渡る記事(閲覧には登録必要)。

印象的に残った一文は、「洗練度を増すモダニズムからやんわり逸れた北欧デザイン」という小見出しで始まる2ページ目後半。
『…(略)…しかし、時を経るに従ってバウハウスに傾倒した多くの若いデザイナーたちは伝統様式を排除したモダニズムへと洗練の度合いを深めていく。そして1930年代、そうした洗練路線からやんわり逸れた、いわゆる「北欧機能主義デザイン」が現れ始める 』…という箇所。

恥ずかしながら、このあたりの歴史は勉強したはずなのに大枠でしか頭に残っていなかった。1880〜1920年代のヨーロッパで起きたモダンデザイン開花へのエネルギーは、アーツ・アンド・クラフツ運動、アール・ヌーヴォーなどに続いて、1919年のバウハウス設立につながっていく…というあたりの解説から、そんな時代の北欧での動きについても記されているところで書かれていたのが上記の一文。「やんわり逸れた…」という表現もニュアンスが伝わった。

この段落の最後は『…(略)…北欧特有の自然素材を生かした手工芸の風合いと、現代的な日常生活に適応したシンプルな形状、機能を兼ね備えたデザイン──、その根底には、イデオロギーを過信盲信しない、北の僻地でしなやかに生きてきた、言わば“最後は自然に任せる”ことのできる大らかさが横たわっている。特にフィンランドの日用品のデザインには、そうした雰囲気がある 』…と結ばれていて、今ままで見てきた北欧デザインを思い浮かべることで、さらに実感が湧いてきた。

伝統工芸の世界から「次の時代へ受け継ぐべき何かを見定め取組む」ことと、伝統工芸の世界に「モダンなデザインを持ち込む」ことは重なりが薄い。にもかかわらず、混同されてるのでは?…というケースを(日本の場合)見かける。現在、前者のスタンスで取組んでいるプロジェクトがあり、それらを進める上で参考となる示唆がもらえた記事だった。

■「My nifty clip」に今週[7月20日〜7月26日]追加したクリップ数=21個(7月26日時点の総クリップ数=3266個、非公開77個含む)。その中から、特に気になった記事に「markup」タグを追加し、コメント記入したものを掲載しています。
■markup記事の一覧はこちら「My nifty clipのmarkup記事」を。

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