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[ケータイロバの耳(第39回/DIME)]のNECの記事を見て [デザインプロセス]

『それまでNECでは仕様が商品企画で決定した後にデザイナーに移り、「デザイナーさん美味しい料理をお願いします」と任せきりになっていた。つまりデザイナーは美味しい料理を作れと言われるが中華料理かフレンチかを決める場合には参加できなかった。これでは、変化が激しく多様化する消費者のニーズや厳しい競争社会の中では勝ち抜けない。デザイナーは消費者から経営陣までが感動する物語を作るのが本来の役目。消費者のニーズや社会環境の変化を感じとった上で、技術的な裏付けのある未来を語れるのはデザイナーしかいないんです」

[DIME 2008.7.1号(no.13)/ P158 / ケータイロバの耳(第39回)より引用]
見開き2ページに渡る、NECのモバイルターミナル事業部でのイノベーションの一端を伝える記事の中で、一番印象に残ったのがこの箇所だった。コメントを発したのはNECクリエイティブスタジオ クリエイティブディレクターの佐藤敏明さん。

「デザインを一新したい!」…という要望に一番効くのは、デザインやモノ作りのプロセスをゼロベースで見直して刷新することだ。とはいえ、一番の特効薬に首を縦に振る組織の意思決定はどちらかというと少ない。少ないことは、iPodやEeePCのような成功事例が国内メーカーから出てこなかったことに繋がっている。技術的にはなんなくクリアーできるにもかかわらず…。

佐藤さんは判りやすい比喩として「中華料理かフレンチを決める場には…」と話されてるが、これはデザインセクションのスキルや役割からすれば一線を越えた、経営層マターな案件。デザインセクションの中だけで解決できない、組織を横断しての意思決定となることから、変化にネガティブなセクションとは戦いになってしまう。
…とはいえ、こういう部分にメスが入らないと、結果として単品としてのデザインも活きてこないし、わくわくするブランドにも育ちにくい。
佐藤さんを中心にしたチームクリエイションとイノベーションは、「デザインは経営資源」と言われる時代において、(デザインを)価値創造プロセスとして活用するための仕組みとルールを日々積んでいるように感じた。

●追伸:
もう日付が7/1に変わってしまったので、次のno.14のDIMEの発売日。ブログでのピックアップが遅くなってしまいました。ご了承ください。
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