「iPodに隠された謎/iはだからスゴイ!」を読んで [ウォッチング]
駅の売店で週刊誌を見出しで購入。数ページのアップル系特集だと思いきや、P38〜P63まで、実に25ページにも渡る特集。読み応え充分の、読んで価値ある特集でした。
成長をささえるキーワードとして挙げられた、SPA(製造小売型アパレル)モデル(ユニクロ、GAP等)での「製造」「販売」体制の斬新さの話を切り口に、それらを支える影の主役、巨大なEMS(Electronics Manufacturing Service)との連携で可能になる水平分業型戦略の話、アップルの歴史などの解説もあり、多角的な視点で記事が続きます。
週間東洋経済:2007年12月8日号[東洋経済サイトより引用]
- iの成長を支える“SPAモデル”
- INTERVIEW:グレッグ・ジョズィアック/アップル副社長
- ケータイの次は? 広がるiの衝撃
- COLUMN:iPhoneが日本で組むのはどこか
- COLUMN:ローリーにみるソニー“自分探し”の旅
- アップルのブランド力はソニーを超えたか
- アップルの過去と未来
- i革命とともに伸びるスーパーEMS
- This week's data:時価総額でIBMを上回った
特集最後の方で、「パソコンメーカーにとって、ものづくり自体はもはやコアコンピタンスでなはい」という、あるパソコンメーカー幹部の談話は象徴的です。でもこれは何もPCの世界だけではないですね。他の業界も同様(MUJIとか…)な印象を受けます。マーケティンとブランディングにR&Dさえできていれば、生産も物流もEMSとの連携で成果を出していける。工場の足かせが無いという強みを活かして…。
日本、特に中小企業の中には、「いいもの作れば…いつかは、誰かが…」というモノ主体の観念(プロダクトアウト)が拭えず、自社のモノ作り枠の中で新商品を開発せざるを得ないことから、成果が出せず失速するケースも見聞きします。「デザイン」はスタイリングにも利くけれど、「ソリューション(問題解決)」としてこそ利く手法…であるはずなのに、そういう認識が製造業の中に少ないのも残念です。デザイン側のPR不足もあるんでしょうが…。
この特集で描かれている文脈をどう読むのか…。もっと考えなくてはならない…と痛感しました。
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