「幼児化する日本社会(榊原英資氏著)」を読みながらーその1 [問題意識]
以前に知人が口走った一言「日本のプロダクトからファンシーとヤンキーを除くと、すごく少なくなっちゃう…」がずっと気になっていた。書店ブラウジング中にタイトルが目に留まり購入。書名のサブタイトルには「拝金主義と反知性主義」と。ブルーの帯には榊原さんのポートレートと、白抜き文字で[何でも「ズバッと」が社会を狂わせる]とのコピー。
ページをめくりながら気になった箇所をメモする。
第1章:「子ども世界は大人の鏡」より第3章:「教育の混乱」より
- 二分割思考→コミュニケーション能力の低下
- 日本社会を一言で→非常に弱い社会
- 異質なものと遭遇させない、失敗させない→成長もあり得ない
- 巨大な翻訳文化
- 「悪平等」の思想→レベルの低下
- 創造力は知識の組合せを変えること→クリティカル・ピリオドが脳の発達に必須
- 文科省は無責任体制→父母たちの思い違い→塾を学校に
所感:随所に登場する、二分割思考(多角的な視点の欠如)の弊害に対してどうすべきか…という命題。背景にあるメディアと教育の事例には思うとこも多い。
デザインの世界に当てはめてみる。「わかりやすい」はデザインの世界では重要。でも「わかりやすい」というのは「頭を使わせない(思考の低下)」を生むこととイコールではないはず。とはいえ、結果的にそうなっているケースはあるのではないか。エモーショナルと言ったとたんに思考はスルーしてしまってないか。そんな気にもなる。第5章「マスメディアの堕落」まで速読したところでちょっと気になり中断。この本は、どんなターゲットを想定されていたのか。
続きは次回に。
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