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「コの字」型のデスクライトとスリッパラック [プロダクトデザイン]

「コの字」…という単語は話しや会話の中でもよく登場する。「コの字になってる○○の…」というふうに。でも、「コの字」そのままで一つの「モノ」の姿をしているのを思い浮かべようとすると、短時間にそう多くを思い付けるものでもない。花壇の柵や公園の鉄棒などはすぐに思い付くけれど…。

誰しも「見ているはずなのだけれど…」という感覚の中にあるものに限って、意識しないと見過ごしてしまうことが多いのが日常だ。そういう「コの字の再発見」…というグッドデザインが、conof. のデスクライトと、Eauのスリッパラック。

IMG_00586.jpg


…とはいえ、これらの商品はメーカーもデザイナーも別々のそれぞれの仕事。conof. のデザインはcolor(代表:シラスノリユキさん)で、スリッパラックのデザインは内藤智康さんだ。

「コの字」…は、4辺揃ってる「ロの字」型から1辺を取り去ってしまった形だ。だから「ロの字」の時は「閉じた」形状だけれど、「コの字」は1つ足りないが故に「開いた」形。閉じてる時は「内側」と「外側」が明解に区切られていたけれど、開いてしまうと内側の空間は外側につながってしまう。

けれど「ここ」がコの字型の良いところ。conof. の方は開いたおかげで、デスクライトとしての光がデスク上に空間に満ちてくる。Eauの方は、足りない1辺の箇所に床面がはまっているだけでなく、側面はその逆で上に開いたコの字になっていることで、スリッパを受け入れる機能を実現している。
「1つ足りない」…ことでグッドデザインになるための要素を手に入れたと言える好例だ。両方の「コの字」デザインに共通しているのは、まったく空間の邪魔にならないこと。

「デザイナーが手掛けたシンプルすぎるプロダクトは一部の人にしか売れない…」なんてことを聞きますが、この2つに限っては違います。鋭くなりすぎない配慮が、素材とディテールにあるからでしょう。

conof.(コノフ) デスクライト ホワイト

スリッパラック (Eau)


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