切削!…「unibody」とは…。「MacBook」はデザインの直球勝負だ。 [プロダクトデザイン]
「That one part is called the unibody…」
発表前からリークされていた画像は本当だった。
深夜に、ほぼリアルタイムで更新されていた「Live from Apple's "spotlight turns to notebooks" event - Engadget」。イベント開始から20分くらいをを過ぎた頃、ボタンの無い「large multi-touch glass trackpad」が画面に出てからは、ページを2、3分おきに更新して見入ってしまった。
今回の新製品は、何にフォーカスしてくるのだろう…と気になっていた答えに、プロダクトデザインとしては王道中の王道、「素材」×「製造プロセス」…を軸にした展開が用意されていた。樹脂、あるいは金属の精密プレス…、コストの作り込みとデザイン品質の両立についてバランスを取る事は、何のプロジェクトでも「壁」や「縛り」が多く困難なことが多い道のり。
そのような中、前例に準じた「アイテム」×「製造方法」を前提(当たり前)として進むのではなく、「時代性」×「革新」=「用」×「美」という図式に結実するようなをモノ作り指向するスタンスが「アップル的」で気持ちよかったし、表面的な解釈で「デザイン」が語られることの多い時代だからこそ、プロダクトデザインの直球勝負的なアプローチは、とても好感が持てた。久しぶりに衝動的に欲してしまった。
もちろん、通常は大量生産されるプロダクトの外観パーツに「切削」されたパーツが採用される事は少ない。通常のやり方では即コストアップにつながる内容だからだ。
…にも係わらず達成できたことは、四角い薄型のボディデザインという、アイテム的な特徴もあるのだろうが、マシニングのツールパスやツールの持ち替え等に、無駄や無理がないように注意がはらわれただろうし、特殊なエンドミルも登場しているのかもしれない。ワールドワイドに同じ筐体を大量に提供できる、アップルならではのビジネスモデルを活かした「数量」のメリットが効いているとは思うけれど、まだ「からくり」があるに違いない。
「デザインの原形」を、どうすれば「量産(複製)」できるのか…という思考とは真逆の、金型レスで「一品物を数多く算出するためのプロセス」というプロセスに21世紀形のモノ作りを感じてしまった。ん〜まずはアップルストアで現物を触らねば!。
…とはいえ、このCNETの記事に書かれているように、「劇的な…」何かを望んでいた人には「足りない」感じもあるのだろう。デザインは非日常的な刺激…という見方から、日常を洗練させる道具という見方まで様々な位置付けがあるけれど、私は後者の「道具」の方を指向している。
発表前からリークされていた画像は本当だった。
深夜に、ほぼリアルタイムで更新されていた「Live from Apple's "spotlight turns to notebooks" event - Engadget」。イベント開始から20分くらいをを過ぎた頃、ボタンの無い「large multi-touch glass trackpad」が画面に出てからは、ページを2、3分おきに更新して見入ってしまった。
今回の新製品は、何にフォーカスしてくるのだろう…と気になっていた答えに、プロダクトデザインとしては王道中の王道、「素材」×「製造プロセス」…を軸にした展開が用意されていた。樹脂、あるいは金属の精密プレス…、コストの作り込みとデザイン品質の両立についてバランスを取る事は、何のプロジェクトでも「壁」や「縛り」が多く困難なことが多い道のり。
そのような中、前例に準じた「アイテム」×「製造方法」を前提(当たり前)として進むのではなく、「時代性」×「革新」=「用」×「美」という図式に結実するようなをモノ作り指向するスタンスが「アップル的」で気持ちよかったし、表面的な解釈で「デザイン」が語られることの多い時代だからこそ、プロダクトデザインの直球勝負的なアプローチは、とても好感が持てた。久しぶりに衝動的に欲してしまった。
アップル - MacBook - デザイン
もちろん、通常は大量生産されるプロダクトの外観パーツに「切削」されたパーツが採用される事は少ない。通常のやり方では即コストアップにつながる内容だからだ。
…にも係わらず達成できたことは、四角い薄型のボディデザインという、アイテム的な特徴もあるのだろうが、マシニングのツールパスやツールの持ち替え等に、無駄や無理がないように注意がはらわれただろうし、特殊なエンドミルも登場しているのかもしれない。ワールドワイドに同じ筐体を大量に提供できる、アップルならではのビジネスモデルを活かした「数量」のメリットが効いているとは思うけれど、まだ「からくり」があるに違いない。
「デザインの原形」を、どうすれば「量産(複製)」できるのか…という思考とは真逆の、金型レスで「一品物を数多く算出するためのプロセス」というプロセスに21世紀形のモノ作りを感じてしまった。ん〜まずはアップルストアで現物を触らねば!。
アップル、新MacBookを発売--注目のアップグレードポイントを徹底分析:ニュース - CNET Japan
…とはいえ、このCNETの記事に書かれているように、「劇的な…」何かを望んでいた人には「足りない」感じもあるのだろう。デザインは非日常的な刺激…という見方から、日常を洗練させる道具という見方まで様々な位置付けがあるけれど、私は後者の「道具」の方を指向している。
久しぶりにコメントさせていただきます。
「ムクからの削りだし!」
コストの要求にジレンマを抱える設計屋としては艶かしい言葉ですね。
当然MacBookも私のお仕事周りでも騒然としていましたが
ITメディア系との温度差はそのまま営業や資材との格闘に日々を費やす我が身の投影の様です。
その製法(押し出し+切削)とアピアランス要求が高次に結実した
初代のiPodminiが発売された時の熱が感じられないのは残念ですね。
by KSK (2008-10-17 21:13)
KSKさん、コメントありがとうございます。
初代iPod miniの時のような、見た目の「判りやすさ(押出材をスパーット切りました…みたいな)」が無いからなのでしょうね。
アップルストアで実機を見てきましたが、触った瞬間に「作りが違う!」って、手のひらに伝わりましたが、周りを見るとそういう感じで触ってる人は少なかったです。
ん〜、「コストの作り込み=顧客価値の作り込み」な訳ですから、開発や購買に「あとはよろしくぅ!」って投げれば済む問題じゃないのは明らかですよね。
モノ作りプロセス全体に掛かる、大きな部分での意思決定を、どうプロセスに組み込めるか?…ということなのかもしれないですね。
by tetsutaro (2008-10-18 00:39)